過去10年における商標出願の平均年成長率は、グリーン商標が商標全体を上回る

J231215Y2 2024年1月号(J293)

 ネットゼロという潮流に対応するため、企業は積極的にニュートラルカーボンへの取組みを積極的に行っている。経済部によると、過去10年における商標出願の平均年成長率はグリーン商標が商標全体を上回っており、とくにグリーン商標の出願は「省エネ」、「汚染制御」、「エネルギー製品」の三大分野に集中しているという。
 台湾の特許登録出願件数はここ3年いずれも年9万件超え:過去10年における台湾の商標登録出願件数は全般的に成長を遂げ、平均年成長率は2.8%に達している。また2020年からは3年連続で9万件を超えたものの、2023年は景気減速の影響を受け、1~10月の出願件数は7.5万件にとどまり、前年同期比で4.2%減少している。
 内国人の商標登録出願は最高記録を引き続き更新:国籍別にみると、内国人の出願が最も多く、ここ10年は毎年全体の7割以上を占めている。2022年に内国人による出願は7.4万件に達し、最高記録を引き続き更新し、年成長率は1.3%に上り、出願人全体の78.4%を占め、2013年比で3.7ポイント上昇している。一方、外国人の出願は2020年にコロナ禍の打撃を受けて激減したあと、2022年になってもコロナ前の水準には回復していない。外国人の出願を国籍別にみると、中国大陸が21.1%を占めて最も多く,それに米国(17.5%)、日本(17.3%)が次いでいる。
 女性による出願は年々増加:ここ10年の自然人出願に占める女性の割合をみると、2013年に女性による商標登録出願件数は自然人全体の31.9%を占めたが、年々成長して2022年には41.3%に達している。政府が商標の電子出願システムの政策を推進していることに加えて、近年のデジタル経済が進展していることで、女性に就業や起業等の多元的な機会が提供されたことから、女性による商標出願の割合が上昇したことがわかる。
 過去10年における商標出願の平均年成長率は、グリーン商標が商標全体を上回る:知的財産局の「わが国の過去10年におけるグリーン商標産業の比較分析(原文:我國近十年綠商標産業之比較分析)」報告によると、グリーン商標の出願件数は2013年の8845件から2022年の1万5105件に成長しており、平均年成長率は6.1%に達し、商標全体の2.8%を上回っているという。しかもグリーン商標の出願件数が商標全体に占める割合はほぼ上昇傾向を示しており、2022年におけるグリーン商標が全体に占める割合は15.9%に達し、2013年比で4.0ポイント上昇している。これはグリーン商標がますます重要視されていることを示すものであり、台湾がニュートラルカーボンやネットゼロという目標に邁進するのに有利となる。
 台湾のグリーン商標製品は「省エネ」、「汚染制御」、「エネルギー製品」の三大分野に集中:グリーン商標の2022年出願件数を9大分類別にみると、多い順に「省エネ」6745件、「汚染制御」5029件、「エネルギー製品」3740件となっており、その他の分類を大きく上回っている。さらに過去10年の出願件数の推移をみると、各大分類はいずれも成長しており、とくに「省エネ」は2022年に2013年比で3272件増加して最も多く、2017年には「汚染制御」を抜いて首位に躍り出ている。また「リユース/リサイクル」は2013年~2022年の平均年成長率が17.4%に達して最も高かった。(2023年12月)

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