君品酒店の客室デザインを模倣、ホテル経営会社に500万新台湾ドルの損害賠償命令判決
J181005Y3.J181005Y4 | 2018年11月号(J231) 前のぺージに戻る    
    桂田璽悅酒店股份有限公司(以下「桂田璽悅公司」)が経営する台東桂田喜來登酒店(Sheraton Taitung Hotel)が雲朗観光股份有限公司(以下「雲朗観光公司」)の傘下にある君品酒店(Palais de Chine Hotel)の客室デザインを模倣した疑いがある。知的財産裁判所は桂田璽悅公司が公平交易法(訳注:日本の不正競争防止法、独占禁止法に相当)に違反したと認め、500万新台湾ドルの損害賠償金を支払うよう命じる判決を下した。
    雲朗観光公司によると、2014年5月に桂田璽悅公司の代表者が君品酒店のデラックスルームに2回宿泊し、その期間中にスーペリアルームを見せてほしいと要求し、さらに複数の同伴者による客室内部のデザイン、家具、インテリアの装飾及び配置等に対する撮影や現地での計測等の行為があったという。2014年末に雲朗観光公司は、桂田璽悅公司の傘下にある台東桂田酒店のうち5タイプの客室について、壁の材質、家具の配置等を含む客室デザインがいずれも君品酒店のスーペリアルーム、デラックスルームと同じであることを発見した。雲朗観光公司は桂田璽悅公司が違法に模倣しているとして告訴を提起した。
    桂田璽悅公司は模倣を否認して以下のように主張した。客室のデザインは旅行客の宿泊に対するニーズを満足するためのもので、実用性がその主な目的であり、芸術作品ではなく、著作権法でいうところの著作物を構成しない。台東桂田酒店は「シェラトン」ブランド、さらには台東の風情や海岸の景色等で消費者を魅了しており、雲朗観光公司や君品酒店とは全く関係がなく、雲朗観光公司がいうところの著作権侵害や公平交易法違反の事情はない。
    判決書では以下のように指摘されている。双方が争う客室タイプについて台湾経済研究院による鑑定を行ったところ、桂田璽悅公司は確かに模倣しているとの結果が出された。桂田璽悅公司の代表者は十数年にわたってホテル経営に従事しており、客室デザインが宿泊料金を左右する要因であることを知っているはずであり、各ホテル経営会社は消費者を惹きつけるために多くの手間と経費をデザインに投じている。該代表者が自らデザインを創作せず、君品酒店に宿泊する機会を利用して、同伴者に写真撮影と現地での計測を行わせ、模倣して台東桂田酒店の客室内に使用し、さらには壁紙の模様まで同じであり、消費者は一見すると、両ホテルが関連企業である誤解する可能性があり、その行為は公平交易法に違反しており、500万新台湾ドルの損害賠償金支払いを命じる判決を下すものである。
    さらに桂田璽悅公司は模倣した家具及び内装等を取り外して撤去しなければならず、取外し及び撤去を行うまで消費者に宿泊させてはならない。また桂田璽悅公司は君品酒店の客室デザインを侵害する写真を使用してはならない。台東桂田酒店のサイト並びに易飛網、Agoda.com等のホテル予約サイトに掲載している君品酒店の客室デザインを侵害する写真を削除しなければならない。並びに蘋果日報(アップルデイリー)に判決の主な内容を掲載しなければならない。(2018年10月)