知的財産局が新型コロナウイルス肺炎の海外臨床試験薬に係る台湾特許情報を整理
J200313Y1.J200312Y1 | 2020年4月号(J248) 前のぺージに戻る    
    世界保健機構(WHO)は2020年3月11日に新型コロナウイルス肺炎(COVID-19,俗称「武漢肺炎」)の感染がパンデミックに達したことを宣言し、各方面ではこれに対する積極的な研究開発が進められている。知的財産局は米国の臨床試験データベースを利用して新型コロナウイルス肺炎の臨床試験薬を調べ、さらに台湾における特許取得状況を整理して、研究者がパテント・マイニング(特許地雷)を回避できるよう参考に供している。
    知的財産局によると、米国臨床試験登録サイト「ClinicalTrials.gov」(https://clinicaltrials.gov/)に登録された新型コロナウイルス肺炎関連の臨床試験情報をもとに、そこで開示されている低分子薬物とタンパク質(高分子)薬物について、その元来の臨床用途(適応症)、台湾での医薬品許可証の取得状況、台湾での主な特許情報を整理して、台湾での特許の状況を3種類に分類している。さらに主な特許情報の部分では、特許請求の範囲の請求対象によって「物質」、「組合せ物」、「用途」及び「製法」等に分類している。
    知的財産局がまとめた資料によると、新型コロナウイルス肺炎に関する臨床治療薬は、その特許の状況によって、以下の3種類に分類される。第1類:基本的に特許で保護されていないもので、その多くは臨床上長年使用されている薬であり、一部では海外で特許が取得されているが、台湾では特許が出願されていない薬物。第2類:台湾では薬物の主要活性成分である核心物質(化合物、抗体分子)が保護されていないが、その活性成分の特定の塩、組成物製剤、用途、又は調製方法が特許を有するもの。第3類:台湾で薬物の主要活性成分である核心物質が保護されているもの。
    知的財産局では、専利法※第59条第1項第2号の規定により、特許権の効力は、研究又は実験を目的とする発明の実施に必要な行為に及ばないため、実験室における実験行為は権利侵害を構成せず、主な活性成分の核心特許を有さない薬物に対して、迂回発明の医薬品開発を試すこともできる、と説明している。(2020年3月)
(※専利法は日本の特許法、実用新案法及び意匠法に相当)