知的財産局が「2010~2019年産業別商標登録出願の趨勢分析」レポートを発表
J200629Y2 | 2020年7月号(J251) 前のぺージに戻る    
    知的財産局は今年、WIPO IP統計データセンター(WIPO IP Statistics Data Center)が毎年発表している「世界知的所有権指標(World Intellectual Property Indicators、略称WIPI)」の手法を参考として、商標登録出願のための商品役務のニース国際分類(Nice Classification)を用いて十大産業部門に分類し、ここ10年の商標登録出願77万件余を整理し、データを変換するなどして、「2010~2019年産業別商標登録出願の趨勢分析(原文:2010-2019年産業申請商標案件趨勢分析)」レポートを作成した。
    産業部門別にわが国の商標登録出願をみてみると、トップ3は多い順に「農業食材/ Agriculture」(26.3%)、「商業金融/ Business services」(16.4%)、「健康医事/ Health」(15.5%)であった。四分の一強を占める「農業食材」は、WIPOの産業部門に対応させると、ニース国際分類の第29~33類及び第43類(即ち食品、飲料及び飲食・宿泊等の商品及び役務)が含まれ、一般消費や民生との関連が最も深く、台湾の飲食・宿泊業及び食品産業が重要な地位を占めていることを示すものである。2位は「商業金融」であり、WIPOの産業部門に対応させると、ニース国際分類の第35類(小売・卸売、広告マーケティング、輸出入代理等の商業サービス)と第36類(金融サービス)が含まれている。第35類もわが国の商標登録出願が最も多い区分であり、小売業などの商業活動が活発であることがうかがわれ、また金融サービスも密集して発展する傾向がみられている。3位の「健康医事」産業は第3類(化粧品・サニタリー製品)と第5類(医薬・医療材料等)が含まれており、国民が健康や美容を重視していることを反映するもので、それらの産業ではブランドの商標登録出願に対する需要が高まっている。
    外国出願人(非居住者)による出願を産業部門別にみると、トップ3は多い順に「技術研究/ Research and technology」(19.1%)、「健康医事」(17.7%)、「農業食材」(12.4%)であった。「技術研究」はWIPOの産業部門に対応させると、ニース国際分類の第9、38、42及び45類(即ちハイテク・3C設備、通信、科学技術の研究開発、法律サービス等)が含まれている。ここ10年における外国出願人は日本、米国及び中国がトップ3を占め、三者の商標登録出願件数は外国出願人全体の半数以上を占めている。これは日本、米国、中国等が研究開発分野において競争していることだけにとどまらず、商標の属地主義という特性から、特許技術と相補関係にある商標の出願がより積極的に行われており、世界の電子、コンピュータ及び通信等のハイテク産業の拠点である台湾が、各国ブランドの布陣強化において不可欠な部分であることを示すものでもある。(外国出願人による出願件数が)2位と3位である「健康医事」と「農業食材」は、内国出願人(居住者)による出願においても3位と1位を占めており、これは台湾のそれらの産業における高い消費需要が外国出願人からの注目を集め、台湾市場参入への投資意欲を高めていることを示すものでもある。(2020年6月)