テレビ番組を違法リッピングした男に懲役1年と1300万新台湾ドルの損害賠償支払い命令の判決
J200710Y3 | 2020年8月号(J252) 前のぺージに戻る    
    王〇〇(男性)は2015年に中国のデジタル犯罪グループと手を組み、営利のために台湾に機械室を設置し、民視等テレビ局13社の番組の信号をリッピングして、前記グループが設置したクラウドサーバに伝送し、違法デジタルセットトップボックス(STB)業者に転送していた。新北地方裁判所は審理した結果、著作権違反により王〇〇に対して1年の懲役に処す他、各テレビ局にそれぞれ100万新台湾ドル、合計1300万新台湾ドルの損害賠償金を支払うように命じる判決を下した。本件は上訴できる。
    判決書では、2015年に王〇〇が前記グループ内の自称「何康寧」という中国籍の人物と知り合い、每月3万~7万新台湾ドルの報酬を受け取る代わりに、台湾に機械室を設置し、番組の信号ソースをリッピングし、保存、データ変換をした後、該グループが架設したクラウドサーバに伝送して、違法デジタルSTB業者へ転送し、これを以ってSTBをレンタル又は購入した消費者の鑑賞に供していた。
    民視等のテレビ局13社は2017年に市場で利用許諾していないにも関わらず、それらのテレビ番組を視聴できると称するSTB「安博盒子第3代藍芽智慧電視盒(UBOX3ブルートゥース版)」を発見したため、通報した。法執行機関は2018年に捜査を開始し、サーバ、デコーダ、ルータ、ブースタ、STB等を押収した。
    裁判所は、王〇〇が犯行を認めており、いかなる利用許諾も得ずに、悪意を以って営利のため違法に信号をリッピングし、その犯罪収益は100万新台湾ドルを上回っており、グループの利益はさらに大きく、侵害された著作物の件数も多いことを酌量し、懲役1年に処す他、1社あたり100万新台湾ドルの損害賠償金を支払うよう命じる判決を下した。(2020年7月)