非伝統的商標、出願受付開始以来 ニ年で97件登録

J060124Y2 2006年2月号(J78)

 03年11月28日に色彩、音声及び立体的形状からなる標章の商標登録を認める大幅な商標法改正が行われてから2年余りが経過し、これらいわゆる「非伝統的な商標」の出願・登録件数は漸増傾向を見せている。サントリーウイスキー角瓶(立体商標)、ベンツ「スマート」(SMART)(立体商標)、インテル製品(音声商標)など百件近くが登録され、伝統的な商業活動に新しい風を吹き込んだ。

 知的財産局の発表によると、非伝統的な商標の受付開始以来、計567件の出願(立体商標375件、音声商標43件、色彩商標149件)がなされており、このなかで立体商標が65件、音声商標が10件、色彩商標が22件と合せて97件が審査を通っている。登録率は約17.11%。

 商品の包装やデザインが多様化する時代の到来に伴い、非伝統的な商標は誕生し、これまでの商標の概念を大きく変えていった。「平面、文字、図形」の商標から「立体、音声、色」へと進化し、嗅覚で認識される匂いの商標や動的商標が登場するのもそう遠くはないだろう。新しいタイプの商標を取り入れた商標保護制度の拡張が、公正さが確保されなければならないとされる企業間競争にも影響をもたらすとみられる。

 今のところ、各国における非伝統的な商標に関する出願審査は、個別案件ごとに検討するのが実態で、登録を認めた例はまだ数少ない。欧州共同体商標庁(OHIM)の審査状況を見てみると、立体商標が全体に占める割合は僅か1%程度で、取るに足りない比率である。(2006.01)

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