EU、台湾CD-Rをダンピングと決定、関税課徴率を発表

J011220Z6 2002年1月号(J31)

EU委員会は19日未明、台湾CD-RメーカーがEU加盟国に輸出しているCD-Rがダンピングにあたるとする決定を下し、18.5%〜39.5%のアンチ・ダンピング課税率を発表した。各メーカーが適用する課税率はそれぞれ違って、EU委員会の調査に協力する立場をとっていた業者に対しては最も低い税率18.5%が適用され、最も高い税率39.5%を課される業者とは大きく離れている結果となった。反ダンピング防止関税が課されることで、ヨーロッパへの輸出販売はコストアップし、中小規模のメーカーがヨーロッパ市場から排除されるだろうとの悲観的な見方も出ている。去年、台湾CD-R製品のヨーロッパへの輸出は約12億枚で、金額にしておよそ4億ドルにのぼる。台湾メーカーにとって、北米に次いで重要な輸出先である。

EUは今年216日に台湾CD-Rメーカーをダンピング提訴し、331日に調査を開始した。通常の場合、調査は12ヶ月ないし15ヶ月間がかかるが、今回の調査は予想以上の速さで結論が出されたのは、台湾のメーカーにプレッシャーをかける狙いがうかがえる。台湾CD-Rメーカーに向かって警鐘を鳴らしたようなものだ。6ヶ月後の最終決定が注目される。

 

経済日報2001.12.20より
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