デジタル“複製” 芸術品 故宮博物院が所蔵作品の商品化へ 世界市場規模180億ドルの見込み

J041227X5 2004年1月号(J54)

 最近、国立故宮博物院は同院が所蔵する歴史的価値のある伝統芸術作品を最新のデジタル技術を駆使して複製したものを市場に送り出すことに積極的になっている。先頭に立って芸術品の複製に取り掛かる同博物院の動きを皮切りに、国内における芸術品の「複製」が新しい事業として活発化になりつつある。日本のエプソンを含めた外国企業数社、台湾の「Artkey」社らは続々と同博物院から許諾を得て、どうにか商機につなげようとコピー芸術作品の市場開拓に力を入れている。関係業者は、芸術作品のライセンシングの市場規模は180億ドルに達しているとみており、また今後も年間成長率15%で拡大していくと予測している。

 歴史的文物を一般の人々に親しんでもらうために、故宮博物院は今年から各空港、新光三越百貨店、高雄の大力伊勢丹百貨店及び新竹文化局に専門販売店を設置しており、京華城(ショッピングホール)にも故宮文物普及促進センターを設けて書画出版品、複製画、彫刻、各種記念品及びVCDDVDなどを展示・販売する方針である。売上げ額は1億台湾元を超える見込みで、毎年14%の伸び幅を維持する成長ペースになると同博物院はみている。

 故宮にあやかろうと、他の博物館や美術館もデジタル技術による芸術作品の複製に向けて動き出しているから、デジタル文化産業の持続可能な未来を促進・助長させることになるだろう。(2003.12)
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