史上最大規模海賊版製造販売組織摘発 各国の一斉捜索が奏功

J031225Y6 2004年1月号(J54)

国際的な海賊版制作組織を摘発するために、台湾当局は昨日、再び数国の捜査当局とともに一斉捜索を行い、大きな成果をあげた。台湾検察・調査機関の調べで、「鈞富資訊」社は海外にある五つの支社及び中国に設けた六つの光ディスクプレス工場を利用して国に跨る形で製造から販売までの一貫体制を実施し、アメリカ、日本、イギリス、ドイツ、フランス、オーストラリア、カナダ等10カ国向けに海賊版を大量出荷した疑いがもたれ、まで少なくとも数百億台湾元にのぼる不法利益を得たとみられる。捜査機関によると、同社はロサンゼルス、ドイツ、オーストラリア、イギリス、中国に支社が設けられており、10年近く現地で顧客を誘致してきたため、この間摘発された「寶成グループ」よりも規模が大きく、今までのソフト違法コピー事件では史上最大規模の「スーパーグループ」といえる。

世界規模の海賊版ビジネスは受注、製造から輸出、販売まで複数の国或いは地域で行われる「分業体制」をもって合法的なビジネスと偽り、さらに執行管轄権と司法管轄権の地域制限から、捜査の難しさがいっそう増してくる。たとえ、制作過程の一環で犯行が発覚したとしても、パズルの一かけらだけでは全容を明らかにすることは至難の技である。今回の事件解決は、犯罪組織の摘発における国際的な協力そのものの重要性を浮き彫りにした。

国際的な海賊版製造販売組織の「鈞富資訊」、「寶成」二社の摘発に成功したことについて、担当検察官は、調査局、刑事局等法執行機関が長期にわたって監視、捜査活動や証拠収集を続けてきた努力が実ったとコメントした。他国の協力がなければ、一国の捜査当局の力のみで今回のような大きな成果をあげることはできなかったし、これだけ大規模の国際的な海賊版犯罪組織を壊滅に追い込むこともなかっただろう。事実上、米FBI2002年に「オペレーション サイバーストーム」と名づけた犯罪一掃作戦実施した際に入手した情報が今回の事件の手掛かりになったことと、台米間の緊密な司法互助関係が奏功したとみられる。

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