連鎖販売取引を特別法で規制　年内に法案提出

　ねずみ講や悪徳マルチへの抑止効果をあげるため、公平取引委員会（公平会）は年内に連鎖販売取引（マルチレベルマーケティング、MLMビジネス）を専ら規制する特別法の素案を行政院会議の審議にかける方針を発表した。公平会主任委員の黄宗樂氏によると、違反者にかかる罰則について、現行法（公平取引法）で三年とされる最高刑の設定が七年へ、さらにNT$2500万元の過料の上限額の引き上げを行うという大筋の方向が決まったという。

MLM事業者数および業界全体の売上高はここ数年、ともにプラス成長の傾向を見せており、経営もグローバル化しつつある。1992年に公平会に届出をした企業は226社だったが、今年3月の時点で事業者数は753社にまで膨れ上がって、売上高は1992年度が230億元、昨年度が432億元といった具合に伸びていった。訪問販売協会世界連盟（World Federation of Directing Selling Associations、略称：WFDSA）の調べで、台湾の訪問販売業界売上高は国別ランキングで第十位にランクされている。(2004.04)