スイス連邦裁判所 台湾を国家として認める

J040519Z9 2004年6月号(J58)

 台湾へのラ・ファイエット級フリゲート売却不正事件で仲介役をつとめた、フランスのトムソンCSF社の元台湾駐在代表、汪傳浦氏(Andrew Wang)が、事件発覚後、海外へ逃亡し、殺人などの容疑で台湾司法当局に手配されている。同氏は、台湾当局の申立てによってスイスの銀行での46の口座にある巨額預金が凍結されているため、その凍結命令の解除を求めてスイス連邦裁判所に抗告申立てをしたが、これに対して請求棄却の決定が下された。台北時間で18日午後に、スイスのオフィシャルウェブサイトに公表された連邦裁判所の決定書では、フランスのトムソンCSF社の汪氏への送金はあわせて92000万ドルにのぼり、そのうちの52000万ドルはラ・ファイエット級フリゲート売却での世話料と認定されている。残りの4億ドルは、特定の国や政府関係者に流れたのか、それともその他の武器売却でのリベートなのか、その行き先についての言及は差し控えた。

 

ここで特に注意に値するのは、スイス連邦裁判所は珍しく決定書で5ページを費やして、「スイスと台湾との間には外交関係がないものの、台湾の人口規模、高度な経済発展などから考えると、一つの国家としての要件が満たされている。(抗告)申立人は再三にわたってスイスの司法権妨害になると抗弁したが、連邦裁判所としては両国間の司法協力に同意する」などを説明したことである。(2004.05

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