LVバッグ、創作性欠如 意匠出願も行政訴訟も退けられる

J040715Y1 2004年8月号(J60)

 世界中に名を馳せるブランドの帝王と言われる、ルイヴィトン(LV)のある新品バッグについての意匠登録出願に関し、台湾知財局から拒絶査定がなされ、その後経済部への訴願手続においての主張も認められなかったため、ルイヴィトンは訴願決定を不服として行政訴訟を起こした。先日、高等行政裁判所は、ルイヴィトンの訴えは理由がないとして請求を棄却する判決を下した。この判決を不服とする場合は、なお最高行政裁判所に上告することができる。

 

 ルイヴィトンによると、知財局が拒絶査定の根拠として雑誌「Fashion Accessories」の19913月号に掲載されたバッグの形状、及び19979月号掲載バッグのダミエ柄をそれぞれ引用して、意匠出願されたルイヴィトンの新品バッグの形状と花柄の創作性を個別に否定した手法は、審査にあたっての「本願意匠と引例意匠との全体を対比して観察し公知性を立証する」原則に違反すると指摘し、渾然一体となった上品なデザインによってエレガントな外観をもたせた、意匠出願されたダミエ柄は、決して知財局が援引した二つのバッグが匹敵できるものではないことを強調した。

 

しかし、ルイヴィトンの主張は受け入れられなかった。裁判官は、特許法により物品の形状、花柄、色彩又はこれらの結合は、(観者の)視覚に訴える創作性が欠けていてはならないとしたうえ、意匠出願されたルイヴィトンの新品バッグは簡単に組み合わされた構造となっており、特殊なデザインの変化や特徴、視覚効果が見られず、二つの既存商品(バッグ)を組合わせたものにはそもそも創作性がないから、特許法が規定する要件を満たしていないことは確実である、と認定した。(2004.07

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