正規代理店VS. 並行輸入業者、ベンツマニュアル無断複製　業者に公訴提起へ

   輸入高級車の正規代理店と並行輸入業者との間に繰り広げられている市場争奪戦が激化し、新車の販売からユーザーマニュアルまでが戦渦に巻き込まれる格好になった。ダイムラークライスラーグループの台湾法人はこのほど、並行輸入業者がメルセデス・ベンツの中国語版ユーザーマニュアルを無断で複製したことを著作権侵害として訴えた事件について、検察側は捜査を終えて並行輸入業者に対して公訴を提起した。これについて、販売代理業者は、並行輸入業者による知的財産権侵害を抑止する効果が期待できるとコメントしている。

  消費者保護法の定めるところによると、輸入品を台湾国内で販売する際、中国語表示と仕様書が必要であるにもかかわらず、並行輸入業者は経費節減、或いは手間を省きたがるとかで、ダイムラークライスラー台湾社とメルセデス・ベンツの元総代理「中華賓士」社が多額の経費と時間を費やして共同で手掛けていた高級車ベンツの中国語版ユーザーマニュアルを丸ごとコピーして買主に手渡したことは明らかに同社の著作権を侵害している、とダイムラークライスラー台湾社は主張。侵害物品として、捜査機関で押収された二百冊あまりのユーザーマニュアルはこの間、公開に焼却された。