ネット上の音楽ファイル交換 レコード会社はついにP2Pサイト運営者と法廷対決

J031003X3 2003年11月号(J52)

加入する会員数が台湾国内で最も多いということを誇らしげにアピールする音楽ファイル交換ウェブサイトのKURO飛行網(以下、KURO)は、権利者から合法的に許諾を得ていないにもかかわらず、如何なる制限もなく同サイトに加入する会員が無料で自由にMP3形式の音楽ファイルや映像ファイルをダウンロードしたりすることのできる、いわゆるP2Pソフトを提供するプラットフォームを構築したのが、著作権侵害にあたるとして、滾石(Rock Music)、新力(SONY)ら大手レコード会社11社から著作権法違反を理由に訴えられた。

 

主務官庁である経済部知的財産局の公式的な見解によると、KUROのプラットホームを通じてMP3形式の音楽ファイルを交換することは著作権法に規定する合理的利用に該当する場合を除き、著作権者の同意または許諾がなければ、著作権者が享有する「複製権」及び「公開伝達権」を侵害するおそれがあり、また「ダウンロード」すること自体が「複製」行為の一種であって、KUROを通じて自己のコンピュータに保存してあるMP3ファイルをほかのユーザーがダウンロードできるように提供するプロセスは、即ち現行著作権法が規制する「公開伝達」にあたるという。

 

KUROとその加入会員がしたことはいったい著作権法にいう「合理的利用」の範囲に含まれるかどうかについて、検察側は、KUROの広告で月額99元だけで50万に達する新作曲を思うままにダウンロードでき、CDコピーソフトも無償提供するとアピールしていることは著作権侵害にあたるか否か、ユーザーが自ら判断するとよいとしながらも、「MP3形式音楽ファイルをダウンロードするためのソフト、及びダウンロードされたファイルの適法性が問題とされている。本件被告KUROサイトに加入する会員数が50万~60万人に達しており、会費月額99元から計算して年収が少なくとも6億元にのぼる。司法機関で最終的に違法の認定がなされたのであれば、巨額の民事損害賠償請求だけでなく、すべての会員が共犯とされる可能性もありうる。音楽ファイル交換は慎重に」とユーザーの注意を呼び掛けている。

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