シャープ、サムスン 大手液晶メーカー友達、奇美をターゲットにする特許侵害訴訟

J030912X1 2003年10月号(J51)

台湾大手液晶パネルメーカー、AUO(友達光電)や奇美電子の今年の収益状況は、液晶ディスプレーの需要が好調だったことから当初予測を上回る業績をあげ、大幅増益となっている。が、収益向上とは裏腹に、最近日本のシャープや韓国のサムスンからまたも特許権侵害の訴えを持ち込まれてきた。シャープから大型TFT液晶パネルの技術供与を受けている、廣達グループ傘下の廣輝電子(QDI、シャープとノート型パソコンの世界トップメーカーである廣達電脳が1999年に設立の合弁会社)を除き、国内主要液晶メーカー四社は次々とシャープよりの訴訟攻撃を受けている。

 

AUOの今年7月までの各国での特許出願件数は1165件で、特許取得件数は201件に達している。また今年1月に日本富士通の子会社、富士通ディスプレイテクノロジーズ(FDTC)に資本参加したことで20%の株式を所持しており、FDTCがもっている特許をあわせると防御力が増強され、外国競合他社による特許侵害訴訟に十分に対処できるとの自信ぶりで、訴えを懸念する様子がみられない。

 

一方、奇美電子はこの間、第5世代生産ラインに生産能率を高める自社開発の自動搬送物流システムDDSDirect Docking Stocker、特許出願中)を導入したと発表したことについて、数年前にこれと似たようなコンセプトを打ち出しているサムスン社から関心が示されている。同業者によると、製造プロセス自体の構造的特技術ならば、告訴される確率が高くなるが、プロセス自動化に関するものならば、権利侵害告訴成立の可能性が比較的低いという。

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