マイクロソフト、市場独占の疑いで公平会が調査を開始

J020520X4 2002年6月号(J36)

海賊版撲滅キャンペーン開始の直前に、捜査機関の主務官庁として知的財産権保護の立場を表明するために、法務部は先頭に立ってマイクロソフトとソフト使用の契約をした。しかし一方では、マイクロソフトが他国よりも高い価格で台湾においてソフトを販売し利益をあげているような手法について、一般の消費者から不満の声が漏れている。今月のはじめに、野党の親民党国会議員がマイクロソフトの台湾現地法人を、寡占的市場支配力を濫用してソフトの価格を不当に維持しコンピュータソフトの市場を独占する疑いがあるとして公平取引委員会に摘発したことが、大きな話題を引き起こし、マイクロソフトと契約したばかりの法務部にまで波紋が広がっている。これを受けて、公平会は直ちに「ソフト市場独占問題専門調査チーム」を設けて、調査に取り掛かった。

 

マイクロソフトは果たして市場での優越した地位を利用して利益を不当に確保しているかどうかについては、調査でどれだけの証拠を把握できるかによって判断するが、公平会では次の四つの方向で調査を進めていくことにしている。一、価格は正しく設定されているか。二、市場支配力を利用して価格を不当に設定していないか。三、経済力を運用して市場に影響を及ぼそうとしていないか。四、知的財産権を尊重すると同時に、消費者の権利を如何に保護するか。ただ、市場支配力が不当な利益の獲得につながるかどうか、その関連性を証明するのは非常に困難である、と公平会の関係者は調査の難航を予測している。

 

中国時報2002.05.20

経済日報2002.05.04ほか

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