中国新商標法、外国商標への保護強化
J020829Z2 2002年9月号(J39)
商標を先に登録され、損害を蒙った中国進出の台湾企業は少なくない。国際的に知名度の高いイギリスのニュース週刊誌「The Economist」も同じような経験をもっている。こうした商標登録をめぐる紛争が相次いでいることから、中国の新商標法は「登録原則」と「先願主義」を堅持しながらも、「信義誠実の原則」を踏まえて若干修正を加えた。改正商標法により、商標登録出願は他人の既得権を侵害してはならず、また不正な手段をもって他人が長年使用していて、市場に一定の影響力をもつ商標を正当な権利者より先に登録することもできない。
著名商標を権利者でない第三者が先に登録してしまった場合、不正使用による取消審判請求は五年間の制限を受けないが、今まで海外での周知商標が中国商標当局で「著名商標」と認定されたことが一度もないことから、中国で登録出願をした商標のみが前記商標法の適用及び保護の対象となる。
工商時報2002.08.29より