行政判決、特許侵害の報道発表は公正取引秩序を害する行為

スキャンナーメーカー力捷電脳（UMAX Data Systems, Inc.）がマスメディアを通じて同社特許権が侵害された内容のニュースを流していたことで、関係者の鴻友科技（Mustek Systems, Inc.）から業務上の信用毀損を訴えられ、公平取引委員会で公平取引法違反との審決が下されたのを受けて、最高行政裁判所に訴訟を起こした。最高行政裁判所で審理した結果、「プレスリリースには特許権の内容及び範囲を明確に説明しておらず、取引相手方にとって判断のしようがない。………正当な権利を必要以上に行使したのであって、取引秩序に影響する公正さを欠く行為に該当し、公平取引法第24条に違反する。」としたうえ、さらに原告が主張している、証券取引法における公告に関する規定に基づいて報道関係者に発表したことについても、同法でいう公告の所定書式に適合しないとして、UMAXに対して敗訴の判決を言い渡した。

経済日報2001.05.11より