「ネット上の権利侵害」 台日間交流セミナー開催

J061020Y3・J061020Z3 2006年11月号(J87)

 日本、台湾にとどまらず、インターンネットが普及しているどの国でもインターネット上にはびこる権利侵害行為をいかに抑止するかが知的財産権保護政策や立法の重点対象になっているはずだ。亜東関係協会、知的財産局、日本交流協会共催の「インターネット上の権利侵害の抑止」セミナーで、双方代表ともに、ユーザーが無許諾で映画・音楽ファイルをダウンロードしたり、ネットオークションを通じた権利侵害物品取引が盛んに行われているなどインターネット上の権利侵害問題の深刻化に懸念を示している。

 こうした行為を抑止するにはISP業者とネットオークションサイト管理者の協力が欠かせない。通報を受け、或いは自らが管理するサイトで権利侵害行為を発見した場合、関係当局からの協力要請に応じ、そして直ちに違法コピー商品や海賊版といった権利侵害物品が掲載された内容をホームページから削除すべきである。権利侵害行為そのものの主体ではないとはいえ、インターネットが新しい態様の権利侵害行為を生み出す温床になっているのは、ISP業者やサイトにもある程度の責任があるとの考え方が広がるなか、法律責任を免れようとするなら、協力的かつ積極的な姿勢が求められる。

 日本側の代表として出席した日本文化庁国際課の秋葉正嗣課長は講演で、情報流通促進の仲介役であるISP業者の法律責任に関する規定を設ける必要があると指摘した。ISP業者が被害者から権利侵害に関する内容の削除を求められるとき、法律上の根拠がないゆえに、うまく対処できず、あとになって責任を問われることがある。日本にとって、今解決を急ぐ喫緊の課題は、ネットオークションでの海賊版販売。はやければ来年3月に、権利侵害に関与したとみられるユーザーの個人情報提供をISP業者に義務付ける関連立法を完了させる。今年初めに、日本政府がネットオークション管理者に自発的に権利侵害物品の撤去と関連ページの削除をするよう要請したことがかなりの成果をあげているという。(2006.10)

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