ウィ並行輸入品大ヒット　品切れ状態、台湾で発売前から早くも　リージョンコード制限　本体改造がブーム、総代理店が対策に苦慮

　日本任天堂の次世代家庭用ゲーム機「ウィ（Wii）」は台湾で発売されていないが、ネットショップやゲーム機専門店で販売される高値の付いた並行輸入品でも、品切れ状態が続いている。しかし、たとえそれを手に入れたとしても、本体を改造しなければリージョンコード制限によってソフトの読み取りができない。そこで、有料でプレーヤーをマルチリージョンに改造してくれるところへの注文が殺到。著作権侵害などの法的問題が絡んで、台湾における販売代理権を取得した会社は改造に関連する情報を収集して対応を急いでいる。

　ゲーム機改造はウィに始まったわけではない。プレーヤー、DVDともリージョンコードという地域コードによって再生を規制する仕組みが盛り込まれている。両者が一致しないと再生できないので、かつてプレイステーション3、XBOX360が発売されてからも、改造が盛んに行われていたといわれている。

　正規品の十分の一程度の値段で買える割安の海賊版ゲームソフトを読み取るにはこのコードを解除し、プロテクトを外さなければならない。日本円にして約7,000~10,500円をかけてリージョンフリーに改造すれば、どこの国で発売のソフトも読み取りが可能だから、著作権保護や販売権限定というエンフォースメントの観点から生まれたリージョンコード制限は実は商品を手軽に利用したいという消費者からみて、利用が不便になるだけのことかもしれない。（2007.03）