海賊版使用率43%から41%へ 5年ぶりの減少

J070516Y3 2007年6月号(J94)

 ビジネスソフトウェアアライアンス(BSA)が5月15日に発表した調査報告によると、‘06年の台湾世界海賊版使用率は5年ぶりに減少し、43%から41%へと世界平均使用率の35%との差を縮めた。オーストラリアとニュージーランド以外のアジア地域では、日本の25%とシンガポールの39%に次いで三位である。

 BSAによると、去年のアンチパイラシー(Anti-Piracy)活動であわせて910件の通報があり、そのうち82%はインダストリアルパーク(工業区)内の企業を名指ししている。通報者の七割は会社を辞めた元社員だった。

 調査は102カ国を対象に実施。うち62カ国の海賊版使用率が減少傾向を示しつつも、上昇傾向にある国は13カ国あった。減少幅が最も著しいのは中国。二年連続して4ポイント減少し、82%に達している。日本はアジア地域で海賊版使用率が最も低い国で、しかも前の年に比べ3ポイント下がっての25%。二位のシンガポールも1ポイント下がって39%となっている。

 調査の結果についてBSAは次のように分析している。「前の年の海賊版撲滅キャンペーンと当局による厳重な取り締まりが海賊版使用率の減少につながったと考える。今回の減少は世界平均使用率35%との差を縮めたものの、’07年には経済部が設定した短期目標40%に達することができるよう期待している。しかし一方で、5年ぶりに2%の減少を果たしたとはいえ、去年のソフト市場規模の拡大により、海賊版による経済損失は反って1.1億ドルから1.8億ドルに膨らんだ。」(2007.05)

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