特許創出力 台湾は世界一、スイスIMD国際競争力ランキング 07~11年の技術革新競争力 世界六位、英調査機関EIUの予測で

J070711Z1・J070707Z1 2007年8月号(J96)

 行政院経済建設委員会は7月10日、世界経済フォーラム(WEF)をはじめとする世界有力調査機関が最近発表した世界各国の国際競争力指標に関する統計データを公開した。スイスのIMD(国際開発経営研究所)の報告では、台湾における研究開発従事者千人あたりは年間373件の特許技術を開発し、その特許創出力は世界一と高く評価されている。

 さらに、英国経済誌The Economistの調査機関であるエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(Economist Intelligence Unit、EIU)が5月に公表した世界技術革新競争力ランキングで、2007~2011年の台湾の技術革新力は世界6位と2002~2006年に比べて2位前進し、アジアでは日本に次いで2位だが、競争相手のシンガポール(14位)、韓国(17位)、香港(23位)、そして台湾の経済発展の脅威といわれる中国(02~06年は59位、07年~11年は54位)に大差をつけている。

 EIUの競争力ランキングで順位が上がったのは、比較的少ない研究開発投資額で先進国に劣らない新技術を開発できるからである。具体的に、研究開発費がGDP(国内総生産)に占める割合をみてみると、台湾は競争力上位4位の日本(3.13%)、スイス(2.94%)、アメリカ(2.68%)、スウェーデン(3.95%)には及ばない2.52%でありながら、百万人あたりの米特許取得数はスイス(178件)、スウェーデン(176件)を上回る242件で、アメリカ(288件)、日本(265件)に次いで世界3位。

 世界経済フォーラム(WEF)が去年10月に公表した「2006年~2007年の国際競争力調査報告」もEIUの予測と大した差はなく、日本は首位獲得、台湾は9位とアジアでは日本に次いで2位。

 ただ、産業界に重大な影響を与え、或いは世界市場をけん引するような特許発明が少ないことに何らかの改革或いは特許戦略の見直しが必要であろう。このため、政府としては「中小企業への投資強化実施策」を含めて国家発展基金から100億元(約35億円)を中小企業に投資し、特許の商品化を推し進め、イノベーションのパワーを蓄積することによって、技術と知識を普及させる効果を最大限に引き出し、経済成長力の拡大につなげることにしている。(2007.07)

TIPLO ECARD Fireshot Video TIPLO Brochure_Japanese TIPLO News Channel TIPLO TOUR 7th FIoor TIPLO TOUR 15th FIoor