大学から企業への技術移転が活発化 ライセンス収入も年々増加

J071228X1・J071228X5 2008年1月号(J101)

 大学における技術蓄積の成果を反映するかのように、近年企業への技術移転が活発に行われてきている。台湾大学(235件)、清華大学(250件)、交通大学(275件)、成功大学(217件)はあわせて977件の特許(06年の特許登録数は四校で合計200件)を取得しており、特に今注目されている発光ダイオード、半導体、材料等関連分野を中心にした技術開発が進んでいる。大学は今や企業が求める特許技術を提供する宝庫になりつつある。

 国立大学のなかで「知的財産権産出成果及び応用効果」という評価項目で全国一位を獲得した交通大学は2001年に知的財産センターの設立以来、合計275件の特許を取得し、技術移転(実施許諾を含む)件数は208件にのぼり、ライセンス収入は累計1億8,600万元(およそ6億1千万円)に達する。

 同大学知的財産センターは、「企業と大学間の産学連携及び技術移転をめぐる環境は整っている。07年にさらに単一の技術移転で派生的(二次的)利益金2千万元余を記録している」実績を誇る。
 
 成功大学研究開発処によると、大学から技術移転を受けるメリットとして比較的少ないライセンス料で特許技術が手に入ること、大学と共同で政府に技術研究開発の補助金を申請できること、研究開発経費の節減が挙げられる。また、大学の優秀な人材資源を活用し、技術移転や産学連携を通じてジュニア研究者の訓練期間の短縮、早期量産化なども企業にとって好都合である。

 企業が大学から特許の実施許諾を受けるにはライセンス料のほか、製品発売後はさらに通常売上高の2~5%(双方が協議して決める)に相当する金額を「派生的利益金」として大学側に支払わなければならない。その技術が製品に占める割合で派生的利益金を算定することもある。(2007.12)

TIPLO ECARD Fireshot Video TIPLO Brochure_Japanese TIPLO News Channel TIPLO TOUR 7th FIoor TIPLO TOUR 15th FIoor