量刑基準定立の試み 裁判官の裁量権に干渉か? 司法院:参考だけ 早ければ7月までに著作権侵害や詐欺事件に試験的導入

J071229Y9・J071217Y9 2008年1月号(J101)

 類似事件に対する裁判所の量刑に差があることを指摘する声が根強いなか、刑期を定める際の目安として司法院はアメリカを手本にした量刑基準の制定に取り掛かっている。刑の量定に当たって被告の犯罪歴、危害の度合い、危険性などといった変数を考慮に入れて刑期を算定し、判決の透明度を高めるのが狙い。早ければ7月までに著作権侵害、窃盗や詐欺など刑事事件の多くを占める一部の事件を対象に試験的に実施を始める。実施の結果次第、全面的に導入するかどうかを検討する。

 一方、審判の独立性への配慮や裁判官の裁量権に干渉するのを避けるため、量刑基準はあくまで参考のみの行政規則に過ぎず、裁判官に対する拘束力はないと、司法院はいう。そもそも刑法は刑期の算定について被告の動機、目的、手段、品性、危害の度合い等十項目の判断要素を定めている。抽象的な判断要素を量化することによって、これを適用するのにより明確な根拠を提供し、類似事件に関する裁判官の見解不一致の解消を図りたいとしている。(2007.12)

TIPLO ECARD Fireshot Video TIPLO Brochure_Japanese TIPLO News Channel TIPLO TOUR 7th FIoor TIPLO TOUR 15th FIoor