4167人の集団調停が成立 司法史上最多人数を記録 宝石等投資名目に違法集金 11.4億元返還を条件に刑事告訴せず

J080220Y9 2008年3月号(J103)

 ある女性がダイヤモンドなどに投資する名目で、5千人余から21億元余の資金を違法に集めた事件で、被害者のうち4167人が集団で台中地方裁判所に調停を申し立て、先日、台中地裁で調停が成立するとの決定が下された。こう留中の林被告はこの4167人に11億4100万元余の出資金を返還する代わりに、調停を申し立てた被害者たちは、刑事告訴を見送ることと、(裁判所から意見を尋ねられるときに)被告の保釈に同意することを承諾した。申立人の数は調停が成立した事件で過去最多を記録している。

 本件被告は時価総額200億元の資産をもつ国際的なダイヤモンドグループを経営していると偽り、ダイヤモンドや高級ブランド品への投資による元本保証と高配当をうたって5千人余の投資家から出資金を騙し取った疑いで、海外へ逃亡する間際に空港で警察に逮捕された。検察側は銀行法などに違反する容疑で、林被告の銀行口座から4億9000万元を差押えた。被害者のうちの4167人は、台中地裁に出資金11億4100万元余の返還を求める民事訴訟を提起すると同時に、裁判所に調停を申し立てた。裁判が長引いてしまい、出資金が長期にわたって差押えられままかえって来ないのを避けるためだった。

 民事訴訟法の定めたところによると、本件訴訟の目的の価額は11億元を上回り、第一審の段階の裁判費用は1000万元以上に達する。これに対し、調停で解決すれば、費用は僅か1万元程度。なによりも、調停が成立し、裁判所の確認を受けた場合、民事の確定判決と同一の効力を有することになるため、コストも手間もかからずに済む。(2008.02)

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