胡蝶蘭品種権 台日間相互承認へ

J080328Y1・J080328Z1 2008年4月号(J104)

 台湾雲林県蘭農家は日本の胡蝶蘭農家を代表して台湾農業委員会(農水省に相当)に「粉粉」、「糖糖」、「玲玲」という三種類の胡蝶蘭の品種権(育成者権)登録を出願した。出願をした農家によると、台湾はUPOV(植物新品種保護国際同盟)の締約国でないため、日本の農家が台湾に新品種の保護を申請したことが、台湾と日本間における品種権の相互承認のきっかけになった。台湾の蘭農家も近く新品種の胡蝶蘭について日本に品種登録を出願するということである。

 ここ数年、台湾の蘭農家は台湾の植物新品種が国際社会で保護されないという局面を打開するため、中華盆花発展協会の名義で、日本農家の品種登録出願を受け入れるよう農業委員会に提言した。度重なる努力を経て、農業委員会はかろうじて胡蝶蘭品種権の相互承認で日本関係当局と合意に至った。

 「粉粉」、「糖糖」、「玲玲」は現在、台中種苗場に送られ、新規性の検定を受けている。新品種と認定されれば、品種権証書が交付される。

 UPOVは植物の新品種の保護を推し進める国際組織で、現在43か国が加盟している。各国は地域主義のもと、登録品種を保護しているため、育成者の権利が権利侵害のあった国で保護されない限り、侵害者に損害賠償を請求したりすることができない。(2008.03)

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