特許出願案件審査 未処理案件12万件

J080624Y1 2008年7月号(J107)

 知的財産局は審査官が不足する苦境に立たされ、12万件もの未処理案件を抱えている。特許出願の審査入りは平均で二年半がかかり、とりわけ情報通信、オプトエレクトロニクス、化学工学など出願件数が多い分野の審査の遅延がいっそう深刻になっている。

 内部審査官の不足に知的財産裁判所の創設に伴う技術審査官の人事異動が加わって、さらに多いときは700名もいた外部審査委員が80名に縮減され、未処理案件は一気に膨れ上がった。近年の年間特許出願件数は8万件近くあるのに対し、処理件数は僅か3万件程度で、このままでいくと未済案件の増加の加速は目に見えている。

 知的財産局は2005年の特許出願の処理促進に精力を置いているところであり、2006年上半期の出願の一部も審査手続きに入っているが、その後の出願は審査待ち状態。知的財産局長の王美花女史によると、審査に当たっている270名の人員編成では現在の出願状況を処理し切れず、新たな出願と未済案件をすべて消化するには新たに230名の審査官が必要であるという。特に情報通信、半導体、電子・電機分野に関する出願が多く、さらに追い討ちをかけているのが、審査官の高い流動率。

 王局長は、出願処理促進策として手続きの流れを簡略化する方針を示した。例えば、既に外国で特許を取得し、それについて証明書類を提出した出願を対象に審査のスピードを上げるなど。

知的財産局における特許出願案件処理の進捗状況

項目

内容

審査官の数

270

審査官の欠員

230名。

欠員補充により、外部への委託審査を徐々に減らしていく。

外部審査委員

80

年間出願件数

8万件

年間処理件数

3万件

未済件数

12万件

各年度出願案件の

処理状況

2004年以前の出願は全て処理済。

2005年:全年度出願案件審査のスピードアップに努めている。

2006年:ごく少数の一部が出願順で審査入り。

2007年、2008年度の出願は全て未処理。

(2008.06)

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