知的財産保護警察隊、日本ドラマの大規模海賊版製造組織を摘発

　台中地方検察署は通報を受けて、知的財産権保護警察隊第二中隊台中分隊を出動させ、台湾中部の台中市で海賊版販売組織を摘発した。摘発のときに押収した資料や通報者からの情報を手がかりに、さらに供給源を突き止めよう、台北市各地で大がかりな捜査を行い、大きな成果を収めた。二つの海賊版製造販売犯罪組織を検挙し、容疑者四人を逮捕し地方検察署に書類送検するほか、捜査でマスターディスクを作成するプレス機器五台、帳簿や宅配便送付依頼書多数及び八万枚余の海賊版DVDを押収した。そのうち、日本で放送が終わったばかりのドラマも含まれているという。

　今回の行動で押収した海賊版の数は近年最多で、業者の犯罪手法もこれまでと違う。容疑者は中国から合法的にライセンス供与を受けていない日本ドラマの電子ファイルを購入し、台湾の工場で海賊版を大量生産し、その製造プロセスは正規版と殆ど変わらない。「Union」というブランドで販売し、注文が来たら宅急便で届ける。画質や翻訳に対する市場の評判がよく、多額の不正利益を得ていた。

　台湾はかつて海賊版天国という汚名を背負い、その不名誉を挽回するために検察・警察等調査機関は連携を密にして、海賊版・模倣品の取締りに力を入れている。長年にわたる努力が認められ、このほど米スペシャル301条項の監視国リストから指定解除された。調査当局は、今後も引き続き業者の合法な権利を保護し、海賊版・模倣品の撲滅をモットーに証拠を収集し、厳格な取締りに全力をあげると海賊版組織に宣戦布告をした。（2009.01）