産業界の世界市場進出に向け国際交流強化へ　知的財産局

　知的財産局は2008年にスペイン特許商標庁、オーストラリア知的財産局と両国知的財産権協力覚書（IPR／MOU）の締結交渉を終えたのに続いて、今年にはイギリス知的財産庁との覚書締結に力を入れている。両国間の覚書締結を通じて、知的財産局は各主要国の知的財産庁と審査人員の訓練、情報・データ及び出版物交流、知的財産権関連議題の協力、模倣品・海賊版への共同取締り、インターネット上の知財権侵害等において協力強化、情報交換を進めることができるほか、この交流プラットフォームを通して、特許をはじめ台湾企業の外国における知的財産権出願問題の解決を目指す。

　これまでに知的財産局は既にフランス、フィリッピン及び中南米友好国と知的財産権協力協定又は覚書を締結している。台湾とフランスのIPR／MOUは2004年に締結して以来、恒例の年度局長会議及び情報交換を除き、フランス工業所有権庁は商標権・著作権及び税関関係者や専門家を台湾へ派遣してレッスンを、また商標審査及び取締りに関する経験の交流も欠かさず行っている。最近の局長会議は2008年9月に台湾知的財産局の王局長がフランスを訪問した際に開催された。

　台湾とフィリッピン間のIPR／MOUは2007年に締結しており、わが国の知財実務をより一層理解してもらい、今後の協力計画を有利に進められるために、知的財産局は2008年9月にフィリッピン知的財産庁の官僚二名を台湾へ招いて、業務交流の座談会を開いた。

　今年、知的財産局はさらにカナダ、メキシコ、インドと知的財産協力覚書締結の可能性について交渉を進め、またアセアン特許商標庁の設立に備えて、シンガポール、ベトナム、インドネシア、マレーシア、タイなどアセアン諸国との知的財産権協力覚書締結にも積極的に取組んでいる。（2009.01）