新しい知的財産権保護の三ヵ年（2009~2011年）行動計画

　2006~2008年の3ヶ年知的財産権保護行動計画は終了したが、新しい3ヶ年計画が2009年に始まった。知的財産局が打ち出した知的財産権保護行動計画が実施された結果、模倣品・海賊版撲滅、教育宣伝、水際措置、国際交流強化などで相当の成果をあげてきたが、技術の日進月歩は犯罪手法を進歩させている。国際社会も知的財産権保護問題を重く見て、各国間の経済貿易交渉の際の重要な議題となっている。このため、知的財産局は関連機関を集めて検討した結果、今まで築き上げてきた土台の上で、知的財産権保護行動計画を引き続き3年間実施することを決めた。行政院の閣議決定をまって実施する。

　新しい3カ年計画は、持続的な取締りはもとより、教育宣伝、校内における知財権保護、国際社会で関心が示されている課題以外、「『ISP法案』の立法化、模倣品・海賊版の国境に跨る流通と中継輸送問題、『商標輸出監視体制』の検討或いは統合、トレードドレス模倣行為の規制及び社名・商号における著名商標使用問題」等項目を追加している。

　同計画は次の目標を掲げている。
１．知的財産権関連政策及び法規の健全化、わが国法律制度の質の向上を目指す。
２．模倣品・海賊版の取締り強化、法執行者の専門訓練を行い、知的財産権保護を確実に実行する。
３．水際措置を強化し、模倣品・海賊版の取引を減らす。
４．校内での知的財産権保護対策を引き続き推進し、確実に実施する。
５．コンピュータソフト等著作物の合法的な利用を促進し、著作物の利用許諾体制（著作権のライセンシング）を確立させる。
６．知的財産権に関する教育宣伝を強化し、国民の知的財産権に対する認識を深める。
７．国際交流・協力を強化し、国際社会の台湾における知的財産権保護への認知度を高める。
８．イノベーション促進、企業の特許商品化への支援、国際競争力の強化に協力する。
（2009.01）