知財報告書 知的財産管理制度(TIPS)導入の集大成

J090213Y5 2009年3月号(J115)

 最近の世界経済の不調にあえぐ産業界。光宝科技(ライトンテクノロジー。1985年に設立、ジャスダック上場企業「LITE-ON JAPAN」の筆頭株主)は会社で使用しなくなった特許技術を他社に譲渡して5,000万元以上の収益を得たという。こういうときこそ、会社が保有する知的財産及びこれに関連する管理制度を見直し、ピンチをチャンスに変えるべきである。企業は知的財産を活かして知的財産管理制度(TIPS)導入の成果を、高収益を生み出す逆転勝戦略策定につなげている。

 台湾知的財産管理制度、略称「TIPS(Taiwan Intellectual Property Management System)」。欧米先進国における企業が知的財産の管理に取組み、各自企業内部で標準化した管理制度を確立している。短時間で欧米企業の水準に追いつくためには、優れた知的財産管理制度が必要不可欠である。このため、経済部工業局は資策会(情報工業振興会)科技法律センター(訳注:「科技」はテクノロジーの意)に委託して、企業へのTIPS導入を推し進め、企業が知的財産を効果的に管理し、その資産の価値を最大限に引き出すように促している。

 科技法律センターによれば、100社を超える企業や研究機関がTIPSを導入している。認証を受けた会社も40社以上にのぼる。知的財産管理制度の導入により他人が所有する権利への侵害を回避したり企業収益を増やしたりすることができる。TIPS立ち上げ以来4年間、導入に意欲を示す企業は四倍も増えた。工業局は引き続き企業のTIPS導入に協力するほか、企業における知的財産のエネルギーを強化するため、今年は欧州、日本等先進国に定着した「知的財産報告書」制度の普及を中心に施策を推進することにしている。(2009.02)

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