コピー店同業団体 言語著作物複写権 ある程度利用可能 著作権集中管理団体が条件付けで容認 違法コピー無くせるか
J090706X3・J090705X3 2009年8月号(J120)
台南市コピー商業同業公会(コピー店同業団体、組合)は7月5日、会員を代表して財団法人中華語文仲介協会(台湾唯一の言語著作物の権利を管理する団体)と正式に調印し、「契約コピー店」として学生や教師が合法に書籍をコピーするルートを提供することになった。
同協会は合法コピーの方法を考え出し、学生が学校周辺の契約コピー店に必要とする部分だけをコピーすれば、法に触れる心配はない。コピーしようとする著作物は同協会が管理する出版物であり、かつ本全体内容の20%或いは当該著作物の一編さえ超えなければ有償でコピーすることが許される。
料金には権利金、処理手数料及びコピー代が含まれる。権利金は1ページで1元、処理手数料は五十頁以下9元、51ページ~200ページ15元、201ページ以上は30元。コピー代は店で決める。
同協会によれば、今は既にイギリス、ドイツ、日本の著作権集中管理団体と契約を締結し、複写権(コピー)を取得している。米国の著作権集中管理組織のコピーライト・クリアランス・センター(Copyright Clearance Center, CCC)や中国、オーストラリアとも交渉を進めている。米CCCが管理する書籍は100万冊余り、国内で教育用の外書はほとんど含まれているという。
同協会が開発したコンピュータ識別システムで書籍上の国際通用バーコード(ISBN)をスキャンすれば、(複写が)許諾されたかどうかすぐ分かる。また許諾利用料も自動的に差し引かれ、さらに協会で料金を海外の著作権集中管理団体に渡す仕組みになっている。
中華語文著作権仲介協会(合法コピーのご案内)
▼利用許諾範囲:教科書、論文、刊行物、参考書、大半の補助教材を全て含める。
▼初期的にはイギリス、日本及びドイツの大半の言語著作物を合法にコピーできる。
▼他の国及び国内の出版社とも交渉中。
▼一冊の本のコピーは全体の20%を超えてはならない(学術著作、非学術著作、長編小説、長編脚本が適用対象)。
▼同協会が管理する著作物に限る。
▼コピーの場所は許諾を受けた契約コピー店のみ。
▼合法コピーのステッカーを貼り付ける。
▼コピー店が押印、(コピーした)ページ数を付記する。(2009.07)