両岸著作権フォーラム 11月に登場、その前に意見交換会 中国で遭遇した著作権保護問題取りまとめる

J090824Y3・J090824Z3 2009年9月号(J121)

   第二回両岸著作権フォーラムは11月に台湾で登場することになった。台湾の音楽、出版、デザイン業界が最も関心が高いのは中国市場に進出するにあたり、海賊版氾濫などといった著作権保護問題。中国の著作権当局と直接交渉するパイプ作りにこのフォーラムを利用して、産業界が直面する問題を一々解決していくという期待が大きい。

   中国国家版権局からの高層部が訪問団を率いてフォーラムに参加することになっている。知的財産局は台湾産業界の声を向こうに伝えるため、フォーラムが登場する前に、まず、設計工芸、映画・テレビ・音楽、出版及び著作権仲介団体に分けて、四つの意見交換の会合を開き、台湾企業が中国で遭遇した著作権問題の取りまとめを行うことにしている。

   中華語文著作権仲介協会(COLCIA)によると、著作権は中国で十分に保護されていない。中国は台湾の著作物の出版を制限し、海賊版の氾濫も大きな問題である。同協会は中国で言語著作物を管理する「中国文字著作権協会」と交渉を進め、クロスライセンスを取り交わすことによって、著作権侵害の紛争を最低限に抑えるという。

   国際レコード産業連盟のIFPIによれば、台湾のレコード会社が中国では現地のレコード会社を通じなければ音楽著作物を発行することができない。しかも当局の許可をもらうには速くても6ヶ月はかかる。その間、海賊版はとっくに市場に出回る。

   一方、デジタル出版連盟の話しでは、中国では「準法定権利侵害公告」制度があり、海賊版を作る出版社は出版公告後一定の期間内に誰からも権利侵害の摘発がなければ、合法と見做す。この制度は著作権者の権利を著しく侵害するという。

   知的財産局著作権チームは産業界の声について、知的財産局としては台湾企業が中国市場に進出する際に直面する問題をまとめるのが初めてで、両岸の著作権制度は異なるが、著作物の交流が盛んで、著作権保護のニーズが高まる中で、台湾企業の権利確保のためにも、やはり良好な交流及びコミュニケーションのためのパイプランを作る必要がある。(2009.08
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