国家発明創作賞、生産高百億元以上を創出 ロイヤリティーも10億元超

J090821Y5・J090819Y5 2009年9月号(J121)

   今年国家発明創作賞に参加した特許技術は321件、去年に比べて34%増加し、過去最多。貢献賞に参加した法人企業も26社に達し、去年の13社より倍増した。受賞した作品は56件、うち27件はすでに商品化の段階に入っており、全体の48%を占める。

   日常生活に関するイノベーションもあるし、小さなアイディアから生まれた大きな発明もある。技術革新はもとより、省エネルギーや二酸化炭素の軽減につながる物から、防災、身の安全保障、グリーン商品、エコ商品、言語学習、気持ちの管理に関するものまで、様々である。実用性が高く膨大な市場価値があるものだけでなく、多くの特許技術は既に商品化の段階に入り、産業化に投入され、百億単位以上の生産高を創出し、ライセンス供与で獲得したロイヤリティーも10億単位を超えている。

   今年の発明賞は、技術の研究開発及び製造プロセス方法で受賞したものが多い。創作賞の受賞作品は市場性と実用性を兼ね合わせたものが殆どである。メインコンピュータ、携帯などの情報通信産業に運用されるものもあれば、地震防止に使われる「地震消能器」、人や動物の気持ちを安らげる音声制御装置もある。受賞した作品は産業界、学界及び研究機関の結晶であることから、台湾の各分野における研究開発力は実に旺盛なものであるといえる。

   知的財産局によると、今年の評価基準は特許の数が20%、特許の価値が40%を占めることからも分かるように、量より質を重視する傾向が見られる。

   貢献賞をめぐる26社の角逐。最後まで賞を勝ち取ったのはどこの会社か?ここ4年間の特許数、特許価値、実施状況、従業員の研究開発への奨励などで判断する。すでに参加した特許は再び参加することが認められない。結局、受賞したのは工業研究院電子と光電研究所。ここ4年間出願した500件の特許発明のうち、273件が実用化され、実施率は50%を超え、また特許発明のライセンシングによって得たロイヤリティーは14億元に達する。

   すべての受賞作品のうち、宏達電子の「HTC携帯電話」が創出した価値が最も高く、世界40カ国で140万台を売り出した実績を誇り、その特許価値はおよそ新台湾ドル140億元とみられる。

   知的財産局は今回の受賞発表で、特に発明を奨励することによって優秀な発明の価値を付加することを促すほか、政府関係当局は商品化した受賞作品に対しても展覧会への出展や技術取引、イノベーション育成などの機会を与えると強調。(2009.08

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