世界経済フォーラムの国際競争力ランキング発表 台湾は12位

J090909Y8・J090908Y8 2009年10月号(J122)

   世界経済フォーラム(WEF)が発表した国際競争力ランキングによると、台湾は昨年の17位から12位に上昇した。世界銀行のビジネス環境調査でも、台湾は去年の61位から46位へ。会社登記最低資本額を取り消し、オンラインで税金を納付することが可能なシステムの導入が順位上昇の要因と見られている。

   世界経済フォーラムは台北時間9月8日午後4時に2009年の世界競争力ランキング報告を発表した。評価を受けた133の国・地域のなかで台湾は12位とランクされ、去年より5位も上昇し、しかもここ4年間最高の順位である。アジア諸国では、台湾は韓国を抜き、シンガポール、日本、香港に続く。

   順位が大幅にアップしたのは、主に台湾が持っている特許の数が多い(1位)、産業クラスターの発展が良好(6位)、政府が先端技術製品を調達する(7位)、科学者とエンジニアが十分に足りる(7位)、企業が研究開発支出を重視する(9位)、産学研の連携が緊密である(12位)、企業のイノベーション能力が強い(13位)などが挙げられる。

   効率増強においては、「高等教育と訓練」(13位)、「商品市場の効率」(14位)、「市場規模」(17位)、「技術準備度」(18位)等の指標が上位にある。一方、「金融市場成熟度」(54位)が劣っているが、去年より4位上昇したことから、政府が金融環境を改善する政策が初歩的に成果を見せ始めているといえる。

   基本のニーズにおいては、「体制」は依然に引けを取る。また、「マクロ経済の安定性」(25位)も去年より7位下落した。「政府債務」は18位も下落し、79位へ。「中央政府財政赤字」は11位下落し、57位へ。経済当局はこれについて、世界経済の後退及び経済振興策を実施するための政府借金の増加による政府歳入の減少と債務の増加が主因と分析している。(2009.09)

WEF国際競争力ランキング

国別

今年

変動

昨年

スイス

1

2

アメリカ

2

1

シンガポール

3

5

スウェーデン

4

4

デンマーク

5

3

フィンランド

6

6

ドイツ

7

7

日本

8

9

カナダ

9

10

オランダ

10

8

香港

11

11

台湾

12

17

韓国

19

13

中国

29

30

インド

49

50

ロシア

63

51

出典:世界経済フォーラム

世界経済フォーラム(2009年)台湾の国際競争力の各項目でのランキング

指標

2009年

2008年

2007年

順位の変化

国際競争力指数

12

17

14

↑5

1.基本のニーズ

18

20

19

↑2

(1)体制 

38

40

37

↑2

(2)インフラ

16

19

20

↑3

(3)マクロ経済の安定

25

18

26

↓7

(4)健康と初等教育

15

20

6

↑5

2.効率の増強

17

18

17

↑1

(1)高等教育と訓練

13

13

4

0

(2)商品市場の効率

14

14

17

0

(3)労働市場の効率

24

21

22

↓3

(4)金融市場の成熟度

54

58

58

↑4

(5)技術準備度

18

15

15

↓3

(6)市場規模

17

16

16

↓1

3.イノベーション要素

8

8

10

0

(1)企業成熟度

13

12

14

↓1

(2)イノベーション

6

7

9

↑1

注:評価対象は133カ国・地域。出典:世界経済フォーラム

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