車のバッテリー模倣品5千個を押収、知財権保護警察隊 ニセモノと判別しにくく 既に市場に出回る

J091012Y2・J091010Y2 2009年11月号(J123)

 近頃国際金属原料、すず(錫)の価格が高騰し、すずを原材料とする車のバッテリーの価格も急上昇している。知的財産権保護警察隊第二中隊台中分隊はこの間、暴利を貪る不法業者が正規ルートを通じて韓国から「CENE」ブランドの車のバッテリーの模倣品を輸入したとの通報を受け、捜査にとりかかった。ターゲットをマークした警察隊員は数日間見張った結果、車のバッテリーを販売する業者が10月6日に韓国から五つのコンテナの「CENE」ブランドの車のバッテリーのニセモノを輸入することを確認し、さらに「CENE」会社も正式に同中隊に告訴したため、同警察隊は台中地方裁判所に捜索令状を申立て、翌日の7日、大がかりな捜索活動を実施した。現場で容疑者張○○の身柄を確保するほか、「CENE」ブランド名のついたニセモノのバッテリー5000個余を押収した。被害額は2,000万元余り。

 張容疑者は、これらのバッテリーは主に卸売業者に販売し、さらに自動車用品販売店や修理工場に納入した。本物の小売価格は一個2,500元~5,000元余り。種類によっては、ニセモノの輸入コストは約1~2,000元程度。かれは2,000元余り~5,000元の価格で台湾全国40ヶ所の取次業者に販売し、本物より200~300安い値段で消費者に売り渡す。警察ではおよそ400~500個が既に市場に出回っているとみている。

 正規メーカーが生産する自動車部品かどうかは、安全な運転に大きく影響する。車のバッテリーの生産は一定の標準作業の流れ(SOP)があり、ニセモノのバッテリーは厳格な品質管理のもとで作られたとは限らないので、その安全性は把握しにくく、車の運転にも問題が生じかねない。実際、ニセモノを誤って購入した消費者はバッテリーが速く切れると苦情を販売店に持ち込んだケースがある。自然発火の可能性さえあり得る。

 警察によると、今まで自動車部品のニセモノを摘発したケースはそうは多くない。今回の行動で、一挙に五つのコンテナ、あわせて5,000個のバッテリーを摘発し、まさにお手柄を立てたといえる。警察は張容疑者を取り調べてから、商標法違反の疑いで書類送検し、さらにバッテリーの出所について詳しく調べることにしている。(2009.10)

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