イノベーション能力指数発表 台湾はアジアで二位
J091123Y5 2009年12月号(J124)
世界経済フォーラム首席経済学者Augusto Lopez-Claros氏は欧州ビジネススクール(INSEADは、フランスのフォンテンブローおよびシンガポールにキャンパスを持つビジネススクール・大学院である。)名誉教授に転任して二年以来、先日、最も重要な研究成果を発表した。それは技術革新能力指数(Innovative Capacity Index, ICI)である。これまでの世界経済競争力ランキングと異なり、より比較的知的経済時代のイノベーション価値に近い。
131ヶ国を評価対象としたICI指数の世界ランキングで、最もイノベーション能力が高いのはスウェーデン。フィンランドが続く。台湾は13位、アジアでシンガポールに次いで2位。
Lopez-Claros氏のこの研究は各国のイノベーションに寄与する要素、政策及び機構を評価する。うち、制度環境、人力資本、社会包容性、法規と法制、インフラのイノベーションと研究開発及び情報通信技術(ICT)の導入と応用等々を含む。同氏によると、「経済成長と繁栄の各種の駆動力について言えば、イノベーションは既に国家経済成長のカギを握っている。そして国力など伝統的な資源は徐々にその重要性が衰えていく」
《2009-2010イノベーション発展報告》では、台湾をこう評価する。「要するに、国際貿易、投資、ハイテクの優勢をうまく利用する一方、前車の轍を踏まないこと。台湾は既に農業社会から科学技術立国へ構造転換し、また情報通信技術設備の製造においてトップレベルに達している。さまざまなサイエンスパーク、国営・民営研究機関と民間のシンクタンクがある。」
最新のイノベーション能力世界ランキングトップテン | |||
アジア順位 | 国名 | 世界順位 | イノベーション点数 |
1 | シンガポール | 6 | 76.5 |
2 | 台湾 | 13 | 72.9 |
3 | 日本 | 15 | 72.1 |
4 | 香港 | 16 | 71.3 |
5 | マレーシア | 34 | 57.3 |
6 | タイ | 43 | 54.6 |
7 | 中国 | 65 | 49.5 |
8 | フィリッピン | 75 | 47 |
9 | ベトナム | 78 | 46.4 |
10 | インド | 85 | 45.6 |
情報源:INSEAD |
(2009.11)