企業による知的財産報告書を募集　工業局から奨励金が支給される

　経済部工業局の委託を受けて情報通信工業振興会（財団法人資訊工業策進会、通称「資策会」）科学技術法律センターが知的財産管理制度（TIPS計画）を実施以来、この制度を導入した会社が千社を超える。

　これに続いて、TIPS計画における次期段階に入る前の先行調査として、投資家が企業に関しどのような知的財産情報に興味があるかを把握するため、500社近くのベンチャー企業、銀行を対象に調査を行った。事業経営モデル或いは市場戦略の展開などの情報を盛り込んだ知的財産報告書を作成し、外部に開示（提供）することが、企業全体の価値の向上につながるとみられ、またベンチャーキャピタル、銀行、証券会社をはじめとする投資家にとって正確かつ詳細な企業情報が、企業や組織の潜在的な競争力を判定し、その市場価値を評価するにあたっての重要な参考材料であるが故に、調査の結果を踏まえて、さらに海外の関連制度を参考に知的財産報告書の推進策を打ち出した。

　そればかりか、知的財産報告書の作成によって、定期的に事業運営状況及び知的財産の創造を検証することができ、また知的財産戦略の軌道修正、知的財産管理制度の機能改善にも寄与する。

　知的財産報告書の作成を奨励するため、今年度から本格的に企業による知的財産報告書の作成、「知的財産報告書公開募集キャンペーン」を実施することになった。内容審査をクリアした企業には新台湾ドル9万元、そして普及促進のため、書類審査のみをクリアした企業にも3千元の奨励金が給付される。（2010.06）