スイスIMDの2010年世界競争力年間報告、起業家精神 台湾は世界3位

J100907Z8 2010年10月号(J134)

 スイスの経営開発国際研究所(International Institute for Management Development, IMD)が公表した2010年世界競争力年間報告で、起業家精神についてアンケート調査を行ったところ、台湾は6.98点(10点満点)でマレーシア、イスラエルに続いて去年の世界7位から世界3位へ上昇し、これまで10年間で最も上位を記録し、世界的な金融危機にさらされた台湾企業のフレキシブルな対応能力が高く評価されている。

 国際社会においては、起業活動及びイノベーション活動を一つの国の起業家精神の活性化を反映するとしている。台湾経済部のデータによると、近年、台湾国内の新設会社数と資本額は緩やかな減少傾向にあるものの、今年1月から6月までの新設会社数は18,171社にのぼり、去年同期比25.8%増となっている。一方、新設会社の資本金は1,056.6億元と去年同期比110.5%増となることから、起業活動が活発化していることがわかる。

 ベンチャーキャピタルは新しい会社を立ち上げるのに重要な資金源である。経済当局が公表した統計資料により、1982年から2009年11月末の時点で台湾のベンチャーキャピタルは2,435.4億元にのぼり、投資案件13,124件、上場・店頭企業435社の実績を上げている。IMDによると、2010年の台湾の「創業資金調達難易度」は香港、マレーシア、イスラをエルに続いて世界4位。

 企業に対し段階的な創業指導を行うため、経済部は2004年から2009年6月までの間に「創業円夢(Dream Come True)計画」の推進に取り掛かって以来、延べ4万7,941人に対する創業相談サービスを行っており、新設会社1,292社を指導し、56.97億元の投資を促した。このほか、1997年から2009年6月まで国内育成センターの支援を受けた新設会社数は1,214社、投資金額161億元、上場・店頭企業45社という成果を発表している。

 起業家精神は台湾の世界競争力の優位性を示す指標の一つで、産業界におけるイノベーション能力を高めるのに有利である。台湾当局は経済構造の転換に向け、六大新興産業、十大重点サービス業及び四大新興知的産業の発展に力を入れているほか、より良き投資環境づくりにも積極的に取り組み、持続的な経済成長を目指して世界的に投資誘致活動を展開している。(2010.09)

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