米製薬大手Eli Lilly & Co.との特許侵害訴訟、台湾東洋に有利な決定 裁判番号:知的財産裁判所98年度民抗更(一)字第4号

J100225Y1 2010年10月号(J134)

 台湾東洋薬品工業は米Eli Lilly & Co.との特許侵害争訟において、知的財産裁判所は東洋に不利な原裁定(決定)を破棄し、東洋が新台湾ドル2,963万元或いはこれに相当する額の華南商業銀行発行の譲渡可能な定期預金を担保に提供すれば、米Eli Lilly社に有利な台北地裁95年度智裁全第16号決定の取り消しを認め、かつ申立て、抗告及び差し戻し前の再抗告の費用は米Eli Lilly社が負担するものとする。

 東洋によると、同社は抗がん剤「Gemmis®注射薬」の原料である「Gemcitibine」に関する特許を巡り、米Eli Lillyと長年訴訟を繰り広げてきた。地裁、高裁、最高裁による差戻し審理の判決を経て、現在高等裁判所で審理している。訴訟期間中に米Eli Lilly社は相次いで仮差押え及び仮処分の申し立てをしている。

 東洋は知的財産裁判所の決定について、最高裁の判決に続く勝利であり、同社の抗がん剤「Gemmis®注射薬」の市場開拓にプラスである。「Gemmis®注射薬」は非小細胞肺がん、すい臓がん、膀胱がん、乳がん、卵巣がんなどのがん治療に使用され、台湾市場だけで年間市場規模は6億元と見込む。

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