日本たばこ商標「峰」が香港の「烽火台」に勝訴

J101010Y2 2010年11月号(J135)

 たばこ「烽火台」を代理販売する香港の豪雅国際公司(HOOYA INTERNATIONAL CO., LTD. B.V.I.)とたばこ「峰」を生産する日本たばこ産業株式会社(JT)との間で商標をめぐる係争が発生した。
豪雅国際側の主張によると、烽火台は「烽燧」とも呼ばれ、中国古代における戦略目的の建築物で、たきぎを燃やし煙や炎で情報を伝達する。商標は「烽火台」という中国語3文字以外に、煙が立ち上る狼煙のデザインがほどこされ、独創性がある。また「烽火台」の3文字は著名な書家が書いたもので、両商標の色、字体サイズ、全体のデザインのすべてが異なり、単語の意味も異なるため、一般消費者が混同することはない。
 日本たばこ産業側は、両商標の中国語部分にはわずかな差異があるものの、書体が似ており、一般の商品棚に陳列した状態である程度離れた場所から見た場合、消費者は混同して両商標には関連があると誤認するおそれがあると主張した。
 知的財産裁判所の合議体は、「烽」と「峰」の意味は異なるが、外観、呼称、観念が十分に類似しており、誤認混同のおそれがあることを認め、豪雅国際の商標「烽火台」の登録を取り消すとして、「峰」の勝訴を言い渡した。本案件はさらに上訴することができる。(2010.10)

裁判番号:知的財産裁判所99年行商訴字第103号

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