日本企業が台湾で初めての新規株式公開(IPO) 中華民国証券店頭売買センター(GTSM)、遅くとも再来年にはKST World株が店頭上場
J101110X8 2010年12月号(J136)
中華民国証券店頭売買センター(GreTai Securities Market、GTSM)は証券取引所に先駆けて、シリコンウエハ成膜加工サービスの専業メーカーであるケイ・エス・ティ・ワールド株式会社(KST World Corp.)のIPOの機会を獲得した。同社は2010年11月9日にはすでに幹事証券会社である群益証券(Capital Securities Corp. )を通じて新規株式公開の指導を申告しており、早ければ2012年に公開される予定。
KST Worldは1998年福井県に設立された日本資本100%のハイテク企業。株主には東京海上日動火災保険、NTTファイナンス、オリックスキャピタル、FVC等多数の大手企業やベンチャーキャピタルが含まれている。主な業務内容は半導体成膜加工や厚膜の光通信ウエハやMEMS用ウエハの生産等にわたり、さらにはソーラー用ウエハの再生も含まれる。
KST Worldの川崎正寛代表取締役は、台湾業務の成長にともない、今後は台湾で株式を店頭公開するだけではなく、台湾に工場を設置し、日本の技術を台湾に導入して台湾のクライアントの近くでサービスを提供していきたい、としている。(2010.11)