知的財産局、特許審査順番待ち案件削減を加速

J101118Y1 2010年12月号(J136)

 14万件あまりにまで累積している審査順番待ち案件の審査を加速するため、経済部知的財産局はすでに審査機能を強化している。2009年の審査完了件数は23,382件で、2008年に比べて16,445件(42%)増加しており、2010110月も23,562件に達して、2009年同期比で18,494件(27%)増加している。さらに行政院は2010624日に「特許審査順番待ち案件削減計画」を承認している。同計画の各措置が予定通りに推進された場合、20102015年の6年間に合計304,700件の審査が完了し、審査順番待ち件数が正常な水準である75,946件にまで減り、審査着手後最終処分までの平均期間(平均最終処分期間)は24ヶ月以内に短縮されることになる。
 
知識経済時代の到来にともない、企業の研究開発・イノベーション活動は増え続けており、台湾の特許出願件数は1999年の22,161件から年々増加し、2008年には51,909件に成長している。2009年は金融ツナミの影響でやや減少し、46,656件となった。経済部知的財産局の審査官は増員数に限りがあり、外部の兼任特許審査委員も2002年の780人から2007年には80人まで減少している。審査人員が深刻に不足するなか、出願件数が審査完了件数を大きく上回ってしまい、20109月末現在で審査順番待ち件数は149,862件に達し、平均最終処分期間も40.7ヶ月に延びている。
 
審査機能を強化するため、知的財産局は2009年から「審査人員による年間審査完了件数増加」、「特許出願取消の返金制度導入」、「特許料金の項目別徴収」、「海外特許検索及び審決結果の参考拡大」等の措置を次々と実施し、審査人員1人当たりの年間審査完了件数を2008年の67件、2009年の89件から、2010年には105件に引き上げる。これを年間審査完了件数に換算すると、2008年は16,445件、2009年は23,382件となり、2010年はさらに27,200件に増えることが予測される。
 大幅に審査機能を強化し、長年にわたる審査人員不足を改善するため、行政院は2010624日に「特許審査順番待ち案件削減計画」を承認し、経済部知的財産局は20108月に特許検索を手伝う代替役97名を導入したため、2011年には審査完了件数を増やすことができる見通し。さらに「知的財産局で空いている39人分ポストへの人員補充」、「任期5年の審査人員170人の新規採用」、「外部審査委員の検索協力拡大」、「重要ではない業務の処理を行う周辺組織の立ち上げ」、「特許発展基金の設立」等措施のうち、前3項目については知的財産局組織条例第7条、第16条及び第17条の制限を先に改正する必要がある。行政院は知的財産局組織条例改正案を2010 67日に書面で立法院の審議へ送っている。本会期内に立法手続きが完了した場合、2011年度特許審査完了件数は41,000件までに増加し、2012年からは審査完了件数が出願件数を上回り、20102015年の6年間で合計304,700件が審決し、審査順番待ち件数が正常な水準である75,946件にまで減り、審査着手後最終処分までの平均期間(平均最終処分期間)は24ヶ月以内に短縮されることになる。[知的財産局ニュースリリース2010-11-18] (2010.11)

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