韓国VOVと米国ヘアケアブランドVO5の商標類似争議

J101110Y2 2010年12月号(J136)
「VOV」は韓国で三大コスメブランドの一つに数えられ、2009年にドラッグストアの屈臣氏(Watsons)が代理店となり台湾市場に進出している。一方、「VO5」は米国のアルベルト・カルバー(AlbertoCulver)が発売しているシャンプーで、1976年から美吾華股份有限公司(Maywufa Company Ltd.)が台湾で代理販売している。[知的財産裁判所行政判決 99行商訴92]
 VOVは台湾市場に進出する前の2008年末に経済部知的財産局に対して「VOV」の商標登録を出願し、コスメ製品が2009年6月から台湾で販売された。しかし同年末に知的財産局は当該商標がアルベルト・カルバーの商標「VO5」に類似しているという理由で拒絶している。韓国の薇歐薇(VOV)はこれを不服とし、知的財産権裁判所に対して行政訴訟を提起した。
 韓国の薇歐薇(VOV)は商標「VOV」は3個のアルファベットにはすべて四角の枠があるのに対して、商標「VO5」は単純なアルファベットと数字だけで構成されているため、両者の違いは大きく消費者に誤認を生じさせるおそれはないと主張した。
 一方、知的財産局は2つの商標が登録した製品の範囲にはシャンプーが含まれ、販路が重複する可能性がある。さらに韓国の商標の三番目の「V」はローマ数字の5に類似していると判断していた。知的財産裁判所は知的財産局の主張を取り入れ、韓国企業(VOV)に敗訴を言い渡した。(2010.11)
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