不実の価格比較、 PChome に100万新台湾ドルの賠償命令
J110315X4 2011年4月号(J140)
燦坤実業股份有限公司(Tsann Kuen Enterprise Co., Ltd.、以下「燦坤」)は2008年4月に「会員招待会」を開催し、低価格で家電3C製品の販売を行った。網路家庭国際資訊股份有限公司(PChome Online Inc.、以下「PChome」)は燦坤を牽制するため自社サイトにおいて不実の価格比較広告を掲載した。燦坤はPChomeによる悪意ある競争を不服として告訴していた。台北地方裁判所はPChomeが燦坤の信用を毀損したとして、PChomeに対して100万新台湾ドルの賠償金支払いとサイトにおける判決書4日間掲載を命じた。【台北地方裁判所民事判決-98重訴290-20110310】
PChomeは広告において、消費者に燦坤が会員招待会で販売する商品の種類が少なくすぎると誤認させた上、両社の計算ベースが異なる価格の商品を比較し、さらには燦坤が販売していない製品についても燦坤の価格はPChomeより高いと指摘した。
燦坤側は、PChomeのやり方は取引の秩序に影響を及ぼし燦坤の信用を毀損したとして、1,000万新台湾ドルの賠償金支払いと新聞と大手ポータルサイトにおける判決書の掲載を請求していた。
一方、PChome側は実際に燦坤の店舗で価格調査を行うとともに、燦坤の広告カタログで価格比較広告を作成し、行政院公平交易委員会(公取委に相当)から不実だと認定されたのは比較した28品目中11品目だけであり、すでに合理的に査証を行っていると答弁していた。(2011.03)