商標類似係争、台湾の「JUMP」がナイキの「JUMPMAN」に勝訴

J110411X2 2011年5月号(J141)
ナイキ・インターナショナル・リミテッド(中国語名:百慕達商耐克国際股份有限公司、外国語名:Nike International Ltd.、以下「ナイキ」)は「JUMPMAN」とマイケル・ジョーダンの背番号「23」を組み合わせた「JUMPMAN 23」を商標として登録を出願したが許可されなかったため、知的財産裁判所に行政訴訟を提起していた。裁判官は、台湾ブランド将門「JUMP」商標はナイキよりも早く商標を登記しており、商標が類似しているため、ナイキに敗訴を言い渡した。【知的財産裁判所行政判決-99行商訴234-20110329】
 ナイキ側の主張によると、「JUMPMAN」はジョーダンがバレエジャンプしている写真の輪郭で作画したもので、ナイキは25年前からこれを使いジョーダン関連の商品「Air Jordan」バスケットシューズ等を宣伝してきた。「JUMPMAN」商標は「Michael Jordan」や「Air Jordan」とともに知名度を高め、著名商標となっている。
 また当該商標は將門「JUMP」商標とともにオーストラリア、香港、米国で併存登録されており、「JUMPMAN」と「JUMP」が類似商標ではないことは明らかであるとして、ナイキは裁判官に対して「JUMPMAN 23」商標登録の許可を請求していた。
 裁判官によると、将門「JUMP」スポーツ用品を販売する旅東貿易股份有限公司(Lutong Enterprise Corp.)は1982年に「JUMP」の文字で次々と多くの商標を登録しており、登録出願日はナイキよりも早い。長い間にわたって台湾のメディアに広告を載せ、商品が台湾全土の売り場や百貨店で販売されており、消費者に広く知悉されている。
 一方、ナイキは「JUMPMAN 23」が台湾で使用されている資料を提出しておらず、「JUMPMAN 23」商標が台湾消費者に知悉されていることを証明していない。さらに「JUMPMAN 23」と将門「JUMP」商標は類似度が高く、消費者に同一企業の商品だと誤認されるおそれがある。このため裁判官はナイキの訴えを棄却した。(2011.04)
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