楽器販売店が敗訴、「GRAMMY」商標を取消

J110815X2 2011年9月号(J145)

 台湾の楽器販売店皇家葛萊美有限公司(英語名:Grammy Instruments Co., Ltd.、以下「皇家公司」)は12年前に商標「GRAMMY」を登録して楽器を販売してきたが、米ナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス (NARAS)から訴願を提起され、商標を取り消された。皇家公司は行政訴訟を提起したが、知的財産裁判所は「GRAMMY」は世界的に著名な商標であるとして、皇家公司に敗訴を言い渡した。【知的財産裁判所行政判決-100行商訴24-20110804】
 雲林にある皇家公司はピアノとジャズドラムを専門に販売している。12年前に「GRAMMY」を商標として登録し、さらに商標のアルファベット「MM」を王冠の図案に設計した。蔡秉森は「GRAMMY」は音楽、録音、ビデオ等の賞を授与する式典であり、楽器販売店が販売する商品とは異なると主張した。
 さらに蔡によると、一般大衆は「葛萊美獎(グラミー賞の中国語)」を知っているが、「GRAMMY」は知らず、主催者が誰かもよくわかっていない。この単語はいかなる商品や役務を代表するものではなく、著名な商標とはいえない。
 裁判官は調査した結果、楽器販売店は商標のアルファベット「MM」を王冠の図案に設計しているが、「GRAMMY」という文字は依然明らかに判別でき、楽器販売店(皇家公司)はグラミー賞が音楽界で世界的に著名な商標であると知りながら、英語の単語を故意に使用し、他者の知名度を利用しようとしたと判断し、皇家公司に対して敗訴を言い渡し、商標取消処分を維持した。(2011.08)

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