パン紙袋を他人が服飾の包装に使用して無罪

J110805X2 2011年9月号(J145)

 フランスで百年の歴史を持つチェーンベーカリー「PAUL」は台湾の代理店は、永豊紙業股份有限公司(Yuan Foong Paper Co., Ltd.、以下「永豊紙業」)が印刷に失敗したPAULの紙袋を某服飾メーカーに提供して特売会に使用し商標権を侵害したため、賠償金の支払いを請求した。台北地方裁判所は消費者に混同を生じさせるおそれはないとして、PAULに敗訴を言い渡した。【台北地方裁判所民事判決-100智19-20110729】
 永豊紙業によれば、印刷業界の一般的な取引習慣に基づいて、特別の約定がなければ瑕疵の印刷物すべてを印刷会社が引き取って処理することになっている。
 永豊紙業は資源を無駄にしないために、瑕疵の紙袋を無償で服飾メーカーに提供した。ましてや国内では「PAUL」で登録された商標は数百件に上り、消費者はPAULをみてベーカリー「PAUL」を連想しがたい、としていた。
 裁判所は審理の結果、原告は服飾特売会でもPAULの紙袋を手に入れることができるという消費者からの苦情を証拠として提出しているが、これは単発の苦情にすぎず、且つ服飾業者がPAULの紙袋を使用してもベーカリーと結びつけることはなく、消費者を誤認させることはない、と判断した(2011.08)

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