競合者の商品品質に対する不正な比較、歯磨き粉大手に課徴金40万新台湾ドル
J110805X4 2011年9月号(J145)
最近業界では消費者に証人になってもらい、商品を使った感想を述べて自社ブランドの品質に太鼓判を押してもらうのが流行っている。歯磨き粉の著名ブランド「高露潔(コルゲート)」はテレビコマーシャルで、他社の知覚過敏用歯磨き粉の使用者を招いて比較を行い、その使用者は「コルゲートは本当に効くので、これに替えたいと思う」と述べている。公平交易委員会(公取委に相当)は調査を行ったところ、コマーシャルでいう他社の歯磨き粉とは明らかに「舒酸定(センソダイン)」を指しており、これが本当に効くわけではないと連想させてしまうため、高露潔に対して課徴金40万新台湾ドルの支払いを命じた。
同委員会によると、「証人方式」の比較広告は違法ではないが、業者は往々にして科学的根拠がなく、「他社(の商品)を一文の価値もないように批判し、自社(の商品)を万能薬のように褒め称えたり」、異なる基準で比較したりして、消費者を誤解させようとしている。
さらに衛生署の規定によると、歯磨き粉の主成分は5%を超える硝酸カリウムであり、知覚過敏に有効だと表示できる。公平交易委員会では、コルゲートは最新技術を採用していると自称しているが、これによってセンソダインに知覚過敏に対する効果がないと証明できるものではないとしている。(2011.08)