Googleが台湾にクラウドデータセンターを設置
J110928X5 2011年10月号(J146)
世界最大のサーチエンジンであるGoogleが2億米ドルを投じてアジアにクラウドデータセンター3ヵ所を設置すると発表した。設置場所は台湾(彰化県)、シンガポール、香港で、それぞれ建設用地を取得しており、1~2年で運営を開始する計画。これはGoogleにとって初のアジアにおけるデータセンター設置となり、コンピュータ、通信、データ保存システム以外に、予備電源、セキュリティ設備等も設置するものとみられる。
Googleによると、アジア太平洋市場のインターネット人口は激増しており、アジア市場をさらに開拓するためにアジアにおけるデータセンター建設用地をずっと物色してきた。台湾での設置は、市場が近く、インフラが整備され、一流の技術者がそろっており、さらにビジネス法規が整っていること等が考慮されたため。
経済部長はGoogleの台湾投資を大いに歓迎している。台湾ICT産業の実力が高く、アジア太平洋の海底ケーブルの中枢にある。2010年経済部は「亞太資訊運籌中心計畫(アジア太平洋データロジスティクスセンター計画)」を始動しており、クラウド技術の枠組み、整備されたインフラと投資環境で海外大手企業や海外の台湾企業が台湾で研究開発本部やデータセンターを設置するとともに、台湾の学校、企業、政府機関と提携してクラウドコンピューティング計画を発展させることを目指している。同計画は台湾クラウドサービス普及に対して好ましい相互関係をもたらすだろう。Googleデータセンターの設置は台湾にとって世界トップクラスの研究開発人員を導入し、台湾のICT産業と密接に提携して、台湾を世界のクラウドサービスの重要拠点とならしめるのに役立つことが期待されている。(2011.09)